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「やめたいのに、やめられない…」その確認行為、強迫性障害(OCD)かもしれません

医療法人東横会5分で読めます

「家の鍵、ちゃんと閉めたっけ?」
「ガスコンロの火、本当に消したかな?」

誰しも一度は、このような不安を感じて引き返した経験があるのではないでしょうか。
しかし、「絶対に大丈夫」と分かっていても頭から不安が離れず、確認行為を止められない。そのせいで約束に遅刻したり、日常生活や仕事に支障が出たりしている場合、それは単なる「心配性」や「几帳面な性格」ではなく、強迫性障害(OCD)という心の病気かもしれません。

今回は、強迫性障害の具体的な症状や、心療内科で行う治療について分かりやすく解説します。

強迫性障害(OCD)とは?

強迫性障害(OCD:Obsessive Compulsive Disorder)とは、自分の意に反して不快な考えや恐ろしいイメージ(強迫観念)が繰り返し頭に浮かび、その不安を打ち消すために同じ行動(強迫行為)を何度も繰り返してしまう病気です。
最大の特徴は、本人が「やりすぎだ」「無意味だ」と痛いほど自覚している点にあります。

「もう確認しなくて大丈夫」と頭では分かっているのに、心がどうしても納得してくれず、「やめたいのに、やめられない」という無限ループに強い苦痛を感じてしまうのが、この病気のつらいところです。

「やめたいのに、やめられない」症状の例

「これって、ただの心配性なのかな?」と少しでも疑問に思ったら、以下の症状を参考にしてみてください。

加害恐怖・確認行為

「車を運転中、段差を乗り越えただけなのに『誰かを轢いてしまったのではないか』と不安になり、何度もパトカーのサイレンの音を気にしたり、同じ道を戻って確認してしまう」

「戸締まり、ガス栓、電気器具のスイッチを何度もスマホで写真を撮って確認するが、それでも信じられず、外出するまでに何十分もかかって遅刻してしまう」

不潔恐怖・洗浄行為

「手や体がウイルスや汚れで汚染されているように感じ、皮膚が赤く荒れて血がにじむまで何度も石鹸で手を洗い続けてしまう」

「外の汚れを家に持ち込みたくなくて、何時間もお風呂に入り続けたり、家族にも過剰な消毒を求めてしまったりする。他人が触ったドアノブや電車のつり革に触れない」

縁起こだわり・儀式行為

「4や9などの不吉な数字を避けるために、メールの文字数やカレンダーの日程を執拗に調整する」

「靴を履くときは必ず右足から、靴紐は特定の順番で3回結び直すなど、自分の中で決めた『儀式』通りに行わないと、家族に不吉なことが起こる気がして一歩も進めなくなる」

強迫性障害の原因は?

強迫性障害の原因についてはまだはっきりと解明されてはいませんが、脳内の神経伝達物質(主にセロトニン)のバランスの乱れなどが関係していると考えられています。また、進学、就職、結婚、引っ越しといった「ストレスや環境の変化」が引き金になって発症することも珍しくありません。

心療内科・精神科での主な治療法

強迫性障害は、適切な治療を行うことで症状を大幅に和らげ、元の穏やかな生活を取り戻すことが期待できます。
主にお薬による治療(薬物療法)やカウンセリング(認知行動療法など)が行われます。

1. お薬による治療(薬物療法)

不安やこだわりを和らげるために、脳内のセロトニンの働きを整えるお薬(SSRIと呼ばれる抗うつ薬など)を使用します。
お薬を服用することで、強迫観念が頭に浮かんでも「まあ、いっか」「これくらいで大丈夫」と受け流しやすくなり、強迫行為をしたい衝動を抑えやすくなる効果が期待できます。

2. カウンセリング(認知行動療法など)

認知行動療法では、あえて不安な状況に身を置き、いつもやってしまう強迫行為を我慢する練習を行うことがあります。

【曝露】(ばくろ): あえて不安を感じる状況に身を置く(例:鍵の確認を1回だけにして外出する)
【反応妨害】(はんのうぼうがい): いつもやってしまう強迫行為をあえて我慢する(例:戻って確認するのをやめる)

まずはハードルの低いものから、段階的に少しずつ練習していきます。「確認しなくても、心配していた最悪の事態は起こらなかった」という成功体験を積み重ねます。

一人で抱え込まず、まずはご相談ください

強迫性障害の症状は、周囲に理解されにくく、「変な人だと思われたくない」「恥ずかしい」と、誰にも言えずに一人で抱え込んでしまいがちです。

しかし、強迫行為に1日の多くの時間を奪われてしまうのは、本当に心身ともに疲れるものです。そのまま放置してしまうと、強いストレスからうつ状態を併発してしまうこともあります。
「こんな細かいことで病院に行っていいのかな?」とためらう必要はまったくありません。早期に治療を始めるほど、症状の悪化を防ぎ、より効果的な回復が期待できます。

たわらクリニックのご案内

たわらクリニック東京・蒲田では、強迫性障害の治療も行っています。
患者様お一人おひとりのペースに寄り添い、無理のない治療プランをご提案いたします。東京駅周辺、蒲田駅周辺で心療内科・精神科をお探しの方は、どうぞお気軽にご相談ください。皆様が安心して過ごせる毎日を取り戻せるよう、スタッフ一同温かくサポートいたします。

気になる症状は、まずご相談ください

記事だけでご自身の状態を判断することはできません。症状が続いている、仕事や生活に支障がある場合は、東京院・蒲田院の初診をご予約ください。