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皆さんはむずむず脚症候群という病気を知っていますか?
むずむず脚症候群は意外にもあまり知られていない病気で、もしかしたら自分はむずむず脚症候群かもしれないと感じているにもかかわらず受診数が少ないのが拍車をかけています。
むずむず脚症候群を発症すると様々な症状の特徴が現れるため、もしかしたらむずむず脚症候群かもしれないと思ったら病院の受診がおすすめです。
それでは、むずむず脚症候群とはどんな病気なのか、症状や治療法などについてご説明しましょう。
【むずむず脚症候群とは?】
むずむず脚症候群とはレストレスレッグス症候群とも呼ばれる病気であり、基本的に60代~70代を中心にどの年代でも発症する可能性があります。
基本的に以下のような状態を感じるようになったら、むずむず脚症候群を発症している可能性があるかもしれません。
・脚の不快感
・むずむずして脚を動かしたくなる強い欲求を感じる
・夕方から夜にかけてむずむずとした不快感を感じる
・脚を動かすと症状が軽くなる、もしくは感じなくなる
・動いていない時に症状が出る
以上のような状態に心当たりがある場合、むずむず脚症候群を疑った方が良いでしょう。
むずむず脚症候群は意外と知られていない病気なので、上記の症状がむずむず脚症候群によるものであることに気づかないケースが多くあります。特に脚を動かすと症状が軽くなる、もしくは感じなくなること、そして夕方から夜にかけて症状が出始めることなどから、なかなか病院を受診しようとしないケースも多くみられます。
以上のような状態に心当たりがある場合は、我慢せずに病院を受診するのがおすすめです。
【むずむず脚症候群の症状】
むずむず脚症候群の症状は、以下の通りです。
・脚がむずむずする
・強い不快感を感じる
・寝つきが悪くなる
・不眠に悩まされやすい
・落ち着かない
・日中に眠くなりやすい
・寝ても疲労感が取れない
・集中力の低下
・痛みを感じる
・イライラしやすい
・手や背中、お腹などもむずむずする
主に以上のような症状が現れるのが特徴です。
基本的に夕方から夜にかけて症状が現れるのが特徴で、特に夜中に症状に悩まされている人は同時に不眠に悩まされやすい傾向にあります。脚がむずむずしたり痛みを感じたりするせいで夜眠れなくなり、結果的に不眠の症状に悩まされるのがポイントです。
寝つきが悪かったり不眠の症状に悩まされたりすると、どうしてもイライラしやすくなってしまいます。疲労感もあまり取れなくなったり、集中力が散漫になったり、集中力も続かなかったりと様々な弊害が生まれてきます。
日常生活に支障をきたすレベルの症状が現れる可能性があるため、早急に対処する必要性があるでしょう。
なお、むずむず脚症候群は脚を中心に下半身に影響を与えるものと思っている人も多いかもしれませんが、中には手や背中、お腹などがむずむずすることもあるので、不快なむずむずを感じたら医師に相談するのがおすすめです。
【むずむず脚症候群を発症する原因は?】
むずむず脚症候群を発症する原因は未だにハッキリと解明されていませんが、主に遺伝や鉄分不足、ドーパミンの分泌量の減少によって発症しやすいとされています。
身内にむずむず脚症候群を発症したことがある人がいる場合は、自分も発症する可能性があるでしょう。
また、ドーパミンは脳内で分泌される神経物質の一つであり、そのドーパミンを生成しているのが鉄分です。したがって、鉄分が不足しているとドーパミンの分泌量が減少していくため、むずむず脚症候群を発症しやすくなります。
また、むずむず脚症候群は明確に原因が分かっていない一次性(特発性)とむずむず脚症候群を発症する原因となる病気による二次性と分かれています。
一次性の場合は上記でご説明したように、遺伝による発症が考えられるので身内にむずむず脚症候群を発症した人がいないか確かめましょう。
また、二次性の場合は以下のようなことが原因として考えられます。
・鉄分不足による貧血
・ビタミンB・葉酸などの栄養不足
・生理・妊娠
・糖尿病
・甲状腺機能異常
・パーキンソン病
・関節リウマチ
・腎不全
・うつ病
以上のような原因が考えられるため、心当たりがある人は是非とも病院を受診しましょう。
【むずむず脚症候群の治療法】
もしも5月病による適応障害やうつ病を発症したら、うつ診療などを受けて早期改善を目指しましょう。
むずむず脚症候群は意外に知られていない病気なので、症状が現れたとしてもつい我慢して病院を受診しないケースが多くあります。
結論から言えば、むずむず脚症候群は適切な処置を行うことで治る可能性があるのがポイントです。
症状が軽い場合は、以下の方法で治療を行っていきます。
・鉄分を補給する
・食生活を見直す
・カフェインを可能な限り摂取しない
・飲酒・喫煙をしない
・定期的に適度な運動をする
・マッサージを受ける
・シャワーやお風呂による温熱刺激を与える
症状が軽い場合、症状が重い人などよりも早く治療できる可能性があります。
特に大切なのは、ドーパミンの分泌量を増やすことです。
鉄分が不足していることでドーパミンの分泌量が減るのであれば、普段から意識的に鉄分を含んだものを摂取する必要性があります。食生活を見直すのはもちろん、鉄分吸収及び症状悪化の原因となるカフェインの摂取、飲酒・喫煙はやめましょう。
症状が重い場合は、状態に合わせて鉄剤の服用、ドーパミン系薬剤、非ドーパミン系薬剤による薬物療法を行っていきます。
鉄剤は不足している鉄分を補給するために必要な治療法で、ドーパミン系薬剤はドーパミンの伝達機能を改善するものとなっています。
非ドーパミン系薬剤は神経に直接作用して症状を和らげる働きがあります。状態によってはドーパミン系薬剤と非ドーパミン系薬剤を併用して服用することもあるので、まずは病院を受診することが大切です。
【まとめ】
むずむず脚症候群はあまり知られていない病気で、症状が現れても病院を受診しないケースが多くあります。
これまで脚のむずむずに悩まされてきたのであれば、病院を受診してしっかりと治療を受ければ治る可能性が十分にあります。
むずむず脚症候群の症状に心当たりがあるなら、是非とも病院を受診して治療を受けてみてはいかがでしょうか。