【敏感すぎて疲れるのはHSPかも?うつ病にもつながるHSPの特徴と対処法】

いろいろなことを敏感に感じて疲れていませんか?

周囲の音や光などに敏感に反応して辛いと感じたり、他人の感情の動きが気になるという方は、HSPかもしれません。

最近ではよく耳にするようになったHSPですが、特性を理解していないと生きづらさを感じてしまうこともあります。生きづらさを感じているのに無理をしてしまうとストレスを溜め込んでしまうことになり、早めに対処しなければうつ病の原因にもなることもあります。

今回はHSPの特性とうつ病との関係性、対処法について紹介します。

HSPとは

HSPはHighly Sensitive Person(ハイリー センシティブ パーソン)の略で、とても繊細な人という意味です。5人に1人がHSPであるとも言われており、少なくない人がHSPの特性を持っています。

HSPの特性は、五感が鋭く、他者の言動や感情を敏感に感じて相手に対して過剰に感情移入してしまう、周囲の音や臭い、光などを敏感に感じて集中を削がれてしまうということがあります。

これらの気質を持つ方の中には、日常生活において気疲れして生きづらさを感じる方もいます。

また、HSPは生まれつきの気質であり、性格の様に環境によって変わったりするものではなく、病気でもありません。病気ではないため、根本的な治療法は存在していないのが現状です。

HSPの症状

HSPはDOES(ダズ)と呼ばれる4つの特性があると言われています。4つの特性が揃っていることがHSPの定義になるため、どれか一つでもあてはまらない場合、別の病気や気質の可能性があります。

Depth of processing(処理の深さ)

物事を始めるのに色々と考えてしまうので行動するまでに時間がかかりますが、没頭して物事を調べる特徴があるため、知識が深くなる傾向があります。また、社交辞令やお世辞に対しても深く考えるため、裏にある真意をすぐに見抜いてしまいます。

Overstimulated(刺激を受けやすい)

相手の言葉や気分、言動などに敏感で、何気ない言葉が気になったり、傷ついたりします。また、映画や音楽、本などに深く感動するなど周りの環境の様々な刺激を感じ取りやすいです。

 Emotional reactivity and high Empathy(感情的反応性・高度な共感性)

共感能力が高いので映画などの登場人物に感情移入して喜んだり悲しんだりします。また、人が怒られていると自分も怒られているように感じ、気分が落ち込んだり、傷ついたりします。

Sensitivity to Subtleties(些細な刺激に対する感受性)

冷蔵庫や時計の音などの生活音が気になったり、人の体臭や口臭に敏感に反応してまったりと、日常生活の些細なことが気になってしまい、集中するべきところで集中ができなくなることもあります。

このようにHSPは様々な刺激を日常生活で強く受けてしまうので精神的に消耗してしまい、生きづらさを感じる原因になることがあります。

HSPとうつ病の違い

HSPは「眠れない」「疲れやすい」「気分が落ち込む」「自信が持てない」などうつ病と似たような状態が日常生活で継続することもあるので、うつ病ではないのかと感じる方もおられるかもしれません。

しかし、医学的に全く異なるものと考えられており、一番の違いは、その不調の症状が先天的なものか後天的なものなのかです。

HSPは生まれながらにして持っている気質であり、背が高いなど身体的特徴と同じ性質のものになります。一方、うつ病は人間関係や環境に由来するストレスなどで発症する病気です。例えば、ある時を境に明るかった人が、内向的になってしまったりします。また、不調時の症状もうつ病のほうが比較的重症であることが多い傾向があります。

HSPとうつ病の関係性

前述のように、HSPとうつ病は医学的に全く異なるものでありますが、HSPはうつ病を発症するリスクがそうでない人と比べると高いと言われています。

それは、HSPは周りの環境からの刺激を強く感じ取りやすく、ストレスにさらされやすい状態に陥りやすいからです。また、深く考えてしまう傾向があり、ネガティブな考えに囚われて抜け出せなくなってしまうと、ストレスを発散できずに抱え込んでしまいます。その様なストレス状態が続くと脳が疲労していき、「やる気が出ない」「気分が落ち込む」などの症状が現れ、最悪うつ病を発症してしまいます。

気分が落ち込まないようにする対処法

HSPはその人の気質ではありますが、ストレスを溜めすぎるとうつ病になるリスクがあります。大切なのはストレスにうまく対処して、気分が落ち込まないようにすることです。ここでは、気を紛らわせたりして、ストレスの対処法をご紹介します。

一人の時間をつくる

HSPの気質はコントロールできるものではなく無意識に様々な刺激を感じます。そのため、刺激を受けすぎて疲れてしまった場合は一人になる時間を作ってみましょう。一人になる場所もできるだけ静かでゆっくりできる場所がいいです。気持ちを落ち着かせてゆっくりしてみてください。

  周囲の音や光を遮る

周囲の音がうるさいと集中できないことがあると思います。集中できないと感じる時は道具を使用するのも一つの方法です。最近ではノイズキャンセリングのイヤホンやヘッドホンなど販売されています。イヤホンを使うことで周りの音を遮断することができます。

光が眩しいと感じる場合、偏光ガラスのメガネやサングラスを活用してみるのもいいでしょう。

 自分自信の気持ちを書いてみる

HSPは、人の言動に敏感に反応してまったり、共感しすぎてしまうため、本当の自分の気持を見失ってしまうことがあります。本当は何を言いたかったのか分からなくなったり、言わなかったりすることが自分を苦しめ、ストレスになってしまいます。

自分の気持ちや考えを言語化してみてください。ノートに書いたり、スマホにメモしたり、自分のやりやすい方法で構いません。

HSPの長所

これまでHSPは「人よりも敏感な生まれつきの気質」と説明してきたので、短所のように思えるかもしれませんが、素晴らしい長所でもあります。

・本質的なものを探究することができて、多角的に物事を捉えることができる

・相手の小さな変化に気づくことができ、相手のために行動ができる

・映画や音楽などでも作品に対して深く感動することができる

・相手の気持ちに寄り添うことができる

・周囲の状況をよく観察してるので、環境変化に対応しやすい

仕事や交友関係で能力を活かすことができるでしょう。

どうしてもつらいと感じたらクリニックに相談

日常生活がとても苦しいと感じて、ストレスを溜めすぎると精神だけでなく身体的にも影響が現れやすくなり、不眠症やうつ病、その他精神病の原因にもなります。そのため、HSPの方はうつ病や適応障害などの病気を発症するリスクが高いと言われているので、ストレスに対して早めに対処することが必要です。一人で悩むのではなく、誰かに相談するだけでも気持ちが楽になることもあります。生きづらさを感じることがありましたら、クリニックに相談しましょう。

 うつ病になってしまったときの治療方法

もしうつ病だと診断された場合、主な治療方法として「カウンセリング」「薬物療法」「TMS(磁気刺激治療)」があります。

カウンセリング

患者様の心の成長を促したり、新しい見識を話し合うことで、行動の変化や新たな可能性をもたらせるように行っていきます。

詳しくは、たわらクリニックのカウンセリングページをご覧ください。

薬物療法

抗うつ薬を服用し、治療を行っていきます。様々な種類の抗うつ薬があり、副作用もありますので、患者様の症状やタイプに応じて、最適と判断されたものを服用していただきます。

詳しくは、たわらクリニックの薬物療法のページをご覧ください。

TMS(磁気刺激治療)

TMS治療は、アメリカ発の治療方法で、薬を使わない最新の治療法です。カナダやオーストラリア、一部のヨーロッパなどでうつ病治療として認められています。

最大の特徴は、抗うつ薬などの薬物療法に比べ、副作用がほとんどないということです。

詳しくは、たわらクリニックのTMSのページをご覧ください。

まとめ

HSPは周りの環境から刺激を敏感に感じ取りやすいため過剰にストレスを感じやすく、うつ病のリスクが普通の人よりも高いと言えます。一方で、適切な環境では優れた才能を発揮することができる特性もあります。

もし過剰にストレスを感じてしまったら、一人になる時間を作るなど心が安らぐ時間を作ってみましょう。それでも辛い場合は、無理をせずに医療機関に相談してみてください。

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