「早く心療内科を受診したいけど初診予約が取れない」と悩んでいる方は少なくないでしょう。
心療内科は、地域によっては予約をしても受診できるのが1〜2ヶ月先というケースも珍しくありません。心の不調を抱えているのに、予約が思うように取れず、治療を始めるのが遅れてしまうケースも多いです。
なぜ心療内科は予約が取りにくいのでしょうか。本記事では、心療内科の予約が取りにくい理由と予約を取るための戦略について解説していきます。
なぜ心療内科の予約は取れない?
心療内科の予約が取りにくいのは次のような原因が考えられます。
心療内科の需要が増加し続けている
一人あたりの診療時間が長い
それぞれ詳しく解説します。
心療内科の需要が増加し続けているため
現代社会では、ストレスや不安を抱える人が増加の一途をたどっています。日常生活や社会生活を送るうえでのプレッシャーや人間関係の悩み、仕事のストレス、さらには経済的な不安や家庭内の問題など、さまざまな要因が心の健康に影響しています。それによって、心の不調を訴える人が増え、心療内科を受診する人も急増しているのです。
特に、新型コロナウイルスがメンタルヘルスに与えた影響は大きいと考えられています。実際に、2013年から2020年にかけてうつ症状を有する日本人の割合が2.2倍に増加したという報告もあります。社会的な孤立感、経済的不安、仕事や家庭内でのストレスの増加が、多くの人にメンタル面での負担を強いました。このような影響もあって、心療内科の予約は非常に取りづらい状況となっているのです。
一人あたりの診療時間が長い
心療内科での診察は、他の診療科と比べて1人の患者さんにかける時間が長い傾向があります。心の問題になるため、患者の話をじっくりと聞き、状況を理解し、的確な診断と治療方針を立てることが求められるためです。そのため、1日に診療できる患者数が限られてしまうのです。
人気の心療内科であればなおさら、すでに再診の患者さんが多くいるため、初診の患者さんを受け入れる余裕がないことが多くなっています。
心療内科を受診する前にしておくべき準備と注意点
心療内科を受診する際には、限られた時間のなかで必要な診察を受けたり、きちんと治療を継続して症状を改善するために事前の準備が欠かせません。具体的には以下の3つです。
症状や悩みを整理しておく
アクセス性を確認する
専門性を確認する
それぞれ解説します。
症状や悩みを整理しておく
診察時間は限られているため、あらかじめ受診前に自分がどのような症状に悩んでいるのか、いつからその症状が始まったのか、どのような状況で悪化するのかなどを整理し、メモしておくことが大切です。
「症状と期間」:1ヵ月前から夜眠れない、朝の4時ごろにようやく眠れることが多い
「不安に思っていること」:生活リズムが整わず、仕事にも支障が出ている
「相談したいこと」:どうしたら眠れない状態を改善できるのか
このように、整理して具体的に整理しておくと診療がスムーズになります。上記は一例のため1つの症状のみ記載していますが、複数ある場合はすべて書き出しておくとよいです。
もし、整理せずに受診すると「悩んでいることを上手く話せなかった」「何を話すべきか分からなくなって結局受診した意味がなかった」という後悔につながりかねません。上記例を基に、症状や悩みを整理してメモしておくようにしましょう。
アクセス性を確認する
心療内科のアクセス性も重要なポイントです。心療内科への通院は定期的に続ける必要があることが多いため、通いやすい場所にある心療内科を選ぶことが望ましいです。
自宅や職場からの距離、交通手段を調べ、無理なく通えるクリニックを選びましょう。急な体調不良や緊急時の受診のしやすさにもつながります。
専門性を確認する
心療内科と一口に言っても、在籍している医師には得意分野があります。うつ病や不安障害、パニック障害、PTSDなど、自身の症状に合った医療を提供しているかどうかを確認しましょう。
公式サイトを見ると、専門としている分野やこれまでの診療実績、医師の経歴などが掲載されているところも多いため、よく確認しておくとよいです。
心療内科の予約を取るための戦略3選
心療内科の予約が取りづらい状況でも、これからご紹介する3つの戦略で予約を取ることができる場合があります。
1.空き状況を頻繁に確認し、キャンセル待ちを利用
2.土日や祝日以外の日程で余裕を持って予約
3.多少遠方でも、オンライン診療を行っているクリニックを選択肢に入れる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.空き状況を頻繁に確認する
ホームページ等で予約状況を頻繁に確認し、空きが出た際にはすぐに予約を入れましょう。キャンセルの連絡を前日までにお願いしているクリニックが多いため、予約したい日の前日によくチェックしておくと予約できるかもしれません。
待ってもなかなか予約の空きが出ない場合は、少し遠かったとしても、できるだけ早く予約が取れる心療内科を探しましょう。
2.土日や祝日以外の日程で余裕を持って予約
心療内科の予約は、土日や祝日に集中することが多いため、平日の予約をおすすめします。仕事や家庭の事情で土日しか予約できない場合が多いですが、平日の午前中や午後の早い時間の予定を空けておくと予約できる可能性があります。ある程度スケジュールに余裕をもたせておくと、より予約が取りやすいでしょう。
3.オンライン診療を行っているクリニックを探す
近年は、オンライン診療を導入しているクリニックが増えています。オンライン診療を利用すれば、実際にクリニックに通院する回数が減るため、多少遠方でも選択肢が広がります。
ただ精神科の場合、初診のオンライン診療は行っていないところがほとんどです。最初は遠かったとしても一度来院し、2回目以降はオンライン診療と対面診療を使い分けるというのがよいでしょう。
まとめ
心療内科の予約が取りづらいのは、需要の増加や診療時間の制約などが関わっています。しかし、事前に症状や悩みを整理しておき、今回ご紹介した戦略を活用すれば、心療内科の予約を取れる可能性が高まります。
たわらクリニック東京院では、「初診の当日予約枠」を設けています。お急ぎの方はぜひお問い合わせください。
また、少し遠くて定期的に足を運ぶのは難しいという方も診療が受けられるように2回目以降はオンライン診療もご相談可能です。ぜひご活用ください。