【うつ病の人におすすめしたい食事内容とは?】

うつ病を患っている人にとって、食事内容にこだわることはとても大切です。

気が滅入って食事を楽しむ余裕がない人も多いかもしれませんが、うつ病の回復には睡眠に加えて食事も非常に大切です。うつ病は基本的に脳の機能低下が原因で起こすとされていますが、細かく言えば神経伝達物質であるセロトニンやノルアドレナリンの作用が弱まっている状態でもあります。

分泌量が少なくなっている、もしくは分泌されたとしても上手く機能しない状態を回復させるには、食事が効果的だとされています。

それでは、うつ病の人におすすめしたい食事内容についてご説明しましょう。

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【うつ病の人に不足している栄養素とは?】

うつ病の人に不足しているとされる栄養素は、大きく分けてビタミン類、ミネラル、アミノ酸、脂肪酸の4種類です。

ビタミン類ならビタミンB1、B2、B6、B12、ビタミンD、葉酸。

ミネラルなら鉄分や亜鉛。

アミノ酸ならトリプトファン、メチオニン、チロシン。

脂肪酸ならEPA、DHAといったようにそれぞれの栄養素が足りないとされています。

以上の栄養素の中でも特に不足していると言われているのが、トリプトファン、葉酸、鉄分の3つです。

トリプトファンはセロトニンの材料になるアミノ酸の一つで、トリプトファンが不足するとセロトニンの分泌量が減少する他、睡眠物質の一つであるメラトニンの分泌量も減少します。

メラトニンはセロトニンから作られるので、セロトニンの分泌量が減ればメラトニンも作られなくなるため、うつ病に伴う不眠を引き起こしやすくなるでしょう。

葉酸は緑黄色野菜に含まれるビタミンの一つで、体内で様々なものの合成に使われるので意識して摂取しないと不足しやすいのが特徴です。特にカテコールアミンという物質の生成に欠かせません。

カテコールアミンとはタンパク質やDNA、血液神経系で働く物質であり、ドーパミンやノルアドレナリンなどのストレス反応やうつに関する神経伝達物質によって不足しやすいです。カテコールアミンが不足することによって意欲力低下や抑うつ症状を引き起こしやすくなります。

鉄分は血液中に含まれる成分であり、不足すると疲労、焦燥感、無関心、集中力の低下などの様々なうつ症状を引き起こしやすくなるとされています。出産後にうつ症状が出る産後うつ病の症状が出るのは、出産時の大量の出血による鉄分不足が一つの要因になっていると言えるでしょう。

そして脂肪酸であるEPAとDHAですが、こちらは幸せホルモンと呼ばれるセロトニンを受容する役割を持っています。いくらセロトニンが十分に分泌されていたとしても、それをキャッチするための栄養素が不足している状態では効率が悪くなるでしょう。

したがって、EPAとDHAを効率良く摂取する必要性があります。

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【必要な栄養素はどんな食べ物に含まれている?】

上記でご説明した、うつ病の人におすすめできる栄養素は、以下のような食べ物に含まれています。

ビタミンB群 豚肉の赤身、ウナギ、玄米、ナッツ、レバー、納豆、卵、刺身、鶏肉、にんにく、バナナ、貝類、緑黄色野菜
ビタミンD きのこ類、魚介類
アミノ酸 牛乳、乳製品、肉類、魚介類、大豆製品、ほうれん草、グリーンピース、鰹節、しらす干し、卵、アボカド、ナッツ、バナナ
脂肪酸 青魚
ミネラル 牡蠣、ウナギ、牛肉、レバー、大豆製品、赤身の肉、魚介類、海藻、青菜類、納豆

主に以上の食べ物に必要な栄養素が含まれています。
以上の食べ物を意識して食べることによって、うつ病の症状を回復させやすくなるでしょう。

うつ病の人が食事をする時のポイント

うつ病の人が食事をする時のポイントは、以下の通りです。

•バランスの良い食事を心がける
•朝食を食べる
•腸内環境を整える

それでは、うつ病の人が食事をする時のポイントについてご説明しましょう。

バランスの良い食事を心がける

うつ病を回復させる上で最も大切なのは、毎日バランスの良い食事を心がけることです。
食事のバランスが乱れていると、それだけで様々な栄養素が不足しやすくなり、うつ病の回復が遅れやすくなってしまいます。
うつ病との関連性があるとされるメタボリックシンドロームや糖尿病などを発症する原因にもなりかねないので、不足している栄養素を優先的に摂取できるようなバランスの良い食事を心がけるだけでもうつ病回復に大きな期待が持てるでしょう。

朝食を食べる

忙しかったり面倒だからといって朝食を抜いたりしている人もいるかもしれませんが、毎日の朝食はうつ病の人の症状である不眠や昼間眠くなりやすくなる症状を改善する効果が期待できます。
朝食を食べることで体温が上がり、1日の活動のスイッチを入れることによる、朝起きて夜に眠る本来の生活リズムを取り戻しやすくなります。

腸内環境を整える

下痢や便秘などが続いて腸内環境が乱れていると、なんだか気分が悪く感じたり、調子が悪いと感じたりしたことはありませんか?これは、腸と脳が密接な関係にあると言われているからです。
腸内環境が悪くなると精神状態が不安定になりやすいため、腸内環境を整えることで精神状態が安定しやすくなります。

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【うつ病の人が食べてはいけない食事内容とは?】

うつ病の人が食べてはいけない食事内容は、以下の通りです。

•消化吸収に時間がかかるもの
•腸内環境を乱れさせるもの
•低血糖症を引き起こしやすくするもの

それでは、うつ病の人が食べてはいけない食事内容についてご説明しましょう。

消化吸収に時間がかかるもの

油分が多い肉類や揚げ物、玄米などを初めとする食事は消化吸収に時間をかけてしまうため、避けた方が良いでしょう。
消化吸収に時間がかかると身体のエネルギーを多く消費することになるため、脳やセロトニンの活動に必要なエネルギーまで消費してしまいます。すぐに消化吸収される食事内容に切り替えて、可能な限り脳やセロトニンの活動にエネルギーが回せるようにすることが大切です。

腸内環境を乱れさせるもの

先述の通り、腸内環境が乱れると精神状態が不安定になりやすくなります。
実はセロトニンが作られるのは腸内であり、約90%が腸内に留まるとされています。腸内環境が乱れているとセロトニンも腸内に留まりにくくなってしまうため、不規則な食生活などの腸内環境を乱れさせる食事内容は避けましょう。

低血糖症を引き起こしやすくするもの

体内でエネルギーを生成するため、そして脳を正常に働かせるためには糖分が欠かせません。
低血糖症を引き起こしてしまうような、体内の糖分を思い切り消費してしまう食事内容は避けましょう。

【まとめ】

うつ病の人が早く症状を回復させるには、毎日の食事が重要になってきます。
いかにバランスの良い食事を心がけるか、腸内環境を整えるか、低血糖症を引き起こさないかが重要です。食事内容を見直すだけでも様々な効果が期待できるため、まずは食事内容を見直してみましょう。

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